自律神経失調症は、呼吸・循環・消化・排泄・生殖など生命維持に必要な機能を調整する自律神経のバランスが崩れることにより生じる様々な症候の総称で、特定の疾患を指す言葉ではありません。
自律神経は、反対の作用を持つ交感神経と副交感神経から成り立ち一つの器官を二重支配して互いにバランスを取り合っています。
しかしそれが、更年期などにおけるホルモンの乱れ、暑さ・寒さ・多湿など気候の急激な変化、また不安・恐怖・怒りといった精神的ストレスなどにより崩れてしまうと、動悸・息切れ・頭痛・発汗・ほてり・めまい・ふらつき・冷え・痺れ・食欲不振・下痢・便秘・吐き気・不眠・倦怠感などの症状が引き起こされてくるのです。
鍼灸治療は「自律神経失調症」の症状である動悸・息切れ・発汗・ほてり・めまい・ふらつき・浮遊感・不眠・イライラ・冷え・頭重感・頭痛・下痢・便秘・吐き気・倦怠感・不安感などといった様々な不調に対し、自律神経調節機能・恒常性保持機能・ホルモン調節機能・体温調節機能・発汗調節機能・血流調整機能・精神安定作用などを用いて、不定愁訴と呼ばれる不快な症状を緩和・軽減・抑止するのです。