腸炎は、下痢や腹痛を主訴とする疾患で、発熱・血便・嘔吐・脱水などを伴う場合も多く、その原因は感染性のものと非感染性のものに分かれます。
感染性のものは様々な細菌やウイルスによるもので、非感染性のものはアルコールの暴飲や食物アレルギーによるものが中心です。
下痢は水様性である場合も多く、脱水症状が著しい時にはスポーツ飲料などにより、水分や電解質を摂取することが大切で、また感染性のものには抗生物質や抗菌剤を用います。
しかし、腸炎は一部の重篤なものを除き、対症的な治療だけで十分であり自然治癒することも多く、その予後は良好です。
鍼灸治療は「腸炎」の症状である腹痛や下腹部痛に対し、鍼灸治療の持つ鎮痛作用で痛みを緩和するとともに、腸の蠕動運動調整機能により下痢を改善し、感染性の腸炎に対しては免疫活性作用により病原体への攻撃・排除能力を向上させ症状を軽減するのです。