痛風は高尿酸血症と呼ばれる血中の尿酸値が高くなる状態を基礎として、融解しきれず結晶化した尿酸塩が関節に沈着し炎症を起こすもので、特に足の親指に激烈な痛みや熱感などの発作が現れます。
原因は、肉や魚などに含まれる旨み成分であるプリン体の過剰摂取及びその最終代謝産物である尿酸が排泄しきれず体内に増え過ぎたことによるもので、この疾患の大多数は男性が占めています。
高尿酸血症だけでは無症状ですが、痛風が常態化すると尿管結石・腎不全・動脈硬化・脳血管障害・心疾患などといった合併症を引き起こしやすくなるため、アルコールの多飲や肉食中心の食事は控え肥満を防止するよう心掛けることが大切です。
鍼灸治療は「痛風」の症状である足の親指(第1中足趾節関節)の痛みや発熱・熱感などに対し、鎮痛作用で痛みを軽減するとともに、消炎・抗炎症作用でそれらの症状を緩和し、代謝促進作用を用いて尿管結石・腎不全・動脈硬化・脳血管障害・心疾患などの合併症を抑止するのです。