過換気症候群は、突発的に過呼吸を起こし、息苦しさ・心悸亢進・胸部圧迫感・手足や顔の痺れなどとともに死への恐怖さえも感じる疾患で、若い女性に多く男性の約2倍以上を占めています。
原因は、強い不安感や緊張感などによる精神不安定や過度の運動によるものであり、その発作は数分~数時間続きますが身体のどこかに異常があるわけではなく機能的な問題によって起こる疾患であるため、本人の感覚とは裏腹に絶対に死ぬことはありません。
そしてこの疾患は、几帳面で神経質な人や心配症で悩みやすい人に発症しやすいものであるため、治療としてはこの病気のメカニズムを理解させる他、心理療法や自律神経訓練法などが用いられます。
鍼灸治療は「過換気症候群」の症状である呼吸困難・息苦しさ・胸部圧迫感・手足の痺れ・顔の痺れ・動悸・心悸亢進・恐怖感・不安感・めまい・胸痛などに対し、精神安定作用・自律神経調節作用・知覚調整作用・恒常性保持機能・筋緊張緩和作用・鎮静作用などを用いて、強い不安感や緊張感から生じるそれらの症状を抑制し、心身を平常な状態へと戻していくのです。