悪性リンパ腫

悪性リンパ腫とは

悪性リンパ腫は、リンパ節もしくはリンパ組織に発生する悪性腫瘍で、40歳以上の成人男子に多くみられます。

原因は、ウイルスやカビ、遺伝などが関与すると考えられていますが、今のところ明らかではありません。

症状は進行したものでは食欲不振や体重減少、臓器障害、貧血などを起こしますが、それ以外にリンパ節が腫脹・腫大することによりリンパ球の機能が障害され、免疫力が低下するため感染症にかかりやすくなってしまいます。

また悪性リンパ腫の予後は、その進行状況によって異なりますが、あまり良いものではありません。

鍼灸治療による悪性リンパ腫に対するアプローチ

私たちの体内では、実は健康な人であっても毎日5,000個くらいの「がん細胞」が作られてしまっているのです。

これは細胞再生の際におけるDNAのコピーミスなどによるもので、それらのほとんどは免疫機構により日々排除されています。しかし加齢やストレスなどにより免疫力が弱くなると、それらの「がん細胞」は増殖を繰り返し様々な部位に「がん」を発生させてしまうのです。

「がん細胞」の排除を行う主な担い手はリンパ球を中心とする白血球で、特にリンパ球に属するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)は「がん細胞」をいち早く発見し、他の免疫系の指令を必要とすることなく単独で即座に「がん細胞」を殺傷します。NK細胞は別名「生まれながらの殺し屋」とも呼ばれ、他の免疫細胞の攻撃を免れた「がん細胞」をも攻撃するのです。

そして、その後「がん細胞」を貪食した樹状細胞やマクロファージからの指令を受けたヘルパーT細胞やキラーT細胞などがNK細胞に追随する形で「がん細胞」を攻撃することとなります。

最新の研究で鍼灸治療は、NK細胞・T細胞などのリンパ球を増加させ、それらの血液中への移行を促進する作用を示すとともに、その活性化を強く促すことが証明されています。

さらに、鍼灸治療はストレスなどによる免疫抑制に対する防止効果を有するため、免疫系を調節することにより「がん」の発生を抑止し、またその増殖を抑制することが可能となるのです。

それゆえ鍼灸治療は「悪性リンパ腫」の症状である貧血に対し、鍼灸治療の持つ造血作用で赤血球や血小板を増やし、白血球増加作用でリンパ球の機能障害を緩和して免疫力の低下を軽減します。

悪性リンパ腫の症状

リンパ節腫大・食欲不振・体重減少・貧血・感染症にかかりやすい など

悪性リンパ腫の原因

原因は明らかではない

悪性リンパ腫の検査

血液検査・血液生化学検査・生検組織検査・超音波検査・CT検査 など

悪性リンパ腫の治療

化学療法・放射線療法・鍼灸治療 など